2008年5月8日木曜日

リベルタドーレス2008 決勝T1回戦② vsリーベル(A)結果


決勝トーナメント1回戦2ndレグ対リーベルAWAY。

書き出しの言葉が見つかりません。
これまでの人生で最も嬉しい引き分け、そして2度とお目にかかれないだろう試合です。

第1戦を2-1で勝利していたサン・ロレンソは引き分けでよかったものの、その試合後にダレッサンドロが言っていた通り守りに入らず、開始から攻めの姿勢で臨みました。
日曜日のヒムナシア(LP)戦同様、序盤はシクロンのペース。
カリーソにはじかれたカベソンのシュートをはじめ、最初の数分でいくつかチャンスを作り出しました。

しかし9分、ちょっとした隙から、"見た目上"早くもリーベルにネットを揺らされます。
ゴールマウス間近でファルカーオのヒールパスを受けたアブレーウが押し込みましたが、この時は幸運にも例の副審マイダーナがオフサイドと判定。
家に帰ってテレビで確認すると、ウルグアイ人はオフサイドラインと同一線上にいて本来ならゴールでした。
試合前、ラモンがこの副審を「要注意人物」として名指ししていたことが功を奏したのかもしれません。

肝を冷やしたシクロンは、これにより少なからず怯みます。
攻撃に出にくくなると11分、今度こそ"記録上"も正式に認められる失点です。
左サイドからアベライラスがふんわりと放り込んだFKがGKのほぼ正面に入ってきました。
これにファルカーオが足で合わせにいきましたが、この9番は結果としてタッチできず(せず)。
コロンビア人のシュートを予測していたオリオーンは意表を突かれて、ボールはそのままゴールに吸い込まれました。

このまま0-1で終わるとリーベルの勝ち抜けです。
攻撃の手を若干緩めたミジョでしたが、シクロンの方もこれといったチャンスを生み出せず。
どちらかというとHOMEチーム優勢のまま、時間だけが過ぎていきます。
すると42分、すでにイエローを1枚もらっていたリベーロがビジャーグラを削って2度目の警告で退場。
冷静さを欠いたプレイでチームをさらに窮地に追い込み、前半が終了しました。

後半、追いつかなければならないアスルグラーナは、1人少ない不利を背負いながら再び攻めに出ます。
しかし58分、もう1人の大バカ野郎ボティネーリが幼稚な振る舞いに出て自滅です。
ボールを争っていたファルカーオに競り勝ち、オリオーンにバックパス。
ここまでは素晴らしい対応でした。
しかしその後、カフェテーロの顔面にひじ打ちを入れ即退場。
しかもペナルティエリア内で。
61分、アブレーウにPKを決められて0-2。。。

もうだめなのか。
2点ビハインドの状況で、残されたのは9人の選手と29分+ロスタイム。
私を含め多くのカラスたちに敗退の2文字が浮かびました。
でも、だめならだめでいい。
"俺たちはボカやリーベルの奴らとは違うんだ!"
最後まで精いっぱい応援しよう。
そしてこの気持ちに、ピッチに立つ選手たちが応えてくれます。

サン・ロレンソは捨て身のアタックを敢行しました。
少なくとも攻撃時には数的不利をまったく感じさせないマタドールは、追加点を奪われてから8分後の69分、まず1点を返します。
ダレッサンドロとゴンサーレスで右サイドをゴールライン付近まで突破→ゴンサーレスが、同じくゴールライン付近まで走り込んできたエリア内右のシルベーラへパス→パスを受けたシルベーラがDFのプレッシャーを受けながらエリア中央に位置するプラセンテにマイナス方向へパス→プラセンテはそこで打たずさらに左のベルヘッシオへ→フリーで最高のパスをもらったベルヘッシオが落ち着いてシュート!
こんな状況で、こんな美しい流れから、こんなゴラーソが見られるとは。

このまま第1戦と同じスコアで90分が終わればPK戦に突入。
2人少ないシクロンにはそれでもOKでした。
しかしマタドールは、最初の一刺しからわずか4分後、浮足立ったリーベルに止めを刺します。
追加点はカベソンのCKからでした。
ニアに飛んだボールに誰よりも早くラバンディーナが反応。
角度があり難易度も高かったですが、ノリノリのベルヘッシオが今度は頭でゲットです。

これで2-2。
たとえ2-3になってもAWAYゴールの多いシクロンが勝ち抜け。
アスルグラーナは、この日2得点の男をカウンター要員として前線に残し、ほぼ全員守備へ。
総攻撃を仕掛けてきたリーベルに対して守勢に回った時、さすがに数的不利を感じました。
しかし赤襷はこの信じられない展開・状況に焦るばかり。
普段なら確実に決めてくるであろう決定的なチャンスをことごとく外しまくります。
ロスタイムには、抜ければGKと1対1になるチャコのカウンターをファウルで阻止したトゥッツィオが一発レッドで退場。
そして終戦です。

ペソータが最後の笛を吹いた瞬間、ボエードにはフィエスタが戻り、鶏小屋ではお葬式が始まりました。

準々決勝の相手はピンチャを破って勝ち上がってきたリーガ・デ・キト。
1stレグを5月15日(木)にHOMEで、2ndレグを5月22日(木)にAWAYで戦います。

     <対戦表>